那須野

DAT番号
44
曲・解説順番号
1
曲名・解説タイトルよみ
ナスノ
作曲者、作詞者
作曲:山田検校、編曲:名見崎八五郎
作曲者、作詞者よみ
ヤマダケンギョウ、ヘンキョク:ナミザキハチゴロウ
解説者
吉川英史、聞き手:高橋博(アナウンサー)
注記2
解説:(吉川)那須野と言うのは、那須野が原と言いますかね、御用邸のあるあの那須の辺りですけれども、これは、ご存知の、殺生石の伝説なんで、謡曲の中間以後、つまり殺生石になってから、その玉藻前という者が、もういっぺん姿を現して、そして過去の事を物語る。その過去の事というのは、インドでも中国でも色々な事をやってきて、日本にもやってきて、最後に、鳥羽天皇の清涼殿でいろんな会が在った時に、とうとう自分が狐だということを見破られて、いたたまれなくなって那須野が原に飛んできたというような物語をしている訳です。ドラマティックな大変面白いものですね。大体富本というものはおっとりとしたものなんですが、この曲などはどちらかと言うとドラマティックなもので凄みがあるということです。そういうことがこの曲の一つの大きな特色だと思いますが、大変そういう意味で変わっていると思います。もう少し大人しい方が、もう少し口説きなんかのすらっとしたようなものが、富本本来のものじゃないでしょうか。不気味さとか凄みということを狙ってますから、ちょっと変わっていると思います。「野辺の狐火思いに燃ゆる」の辺が特に凄みが出てると思います。
分類番号
koizumi102_豊後系浄瑠璃
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録音年
1962年5月