トルコ古典音楽の性格

テープ標題
民族音楽のパノラマ(7)
テープ副標題
トルコの今と昔
DAT番号
1594
曲・解説順番号
19
曲名
トルコ古典音楽の性格
曲名・解説タイトルよみ
トルココテンオンガクノセイカク
解説者
小泉文夫
注記2
解説:東西に跨る大帝国を作り上げたトルコ民族が、なぜ古典音楽においては控えめでデリケートな、そして調和の取れたバランスにあらゆる神経を使った演奏をするのか、不思議にも思われる。オスマン帝国に関して書かれたものは、西欧人が彼らの立場で書いたものが多いので不明なことが多いが、おそらくトルコ人はアラビア人やヨーロッパ人など多くの異民族を長きに亘って支配した経緯の中で、人々の調和・バランスという問題には特別な神経と洗練された感覚を持っていたと推察される。特に法政治上にも窺える通り、つまりありとあらゆる要素を考えながら全ての人々に偏らないよう法律を制定し、それでいて自分たちの支配が長く続くように細部に気を配ったことや、更に施行に際しては柔軟性を持って臨んだ点など非常にデリケートな面を持ち合せていて、そうした感性はまさに日本の江戸時代にも似て、多民族を支配するといった点で彼らは天才的な民族であったように思われる。それは音楽の演奏にも関連があるのではないかと思われる。
分類番号
koizumi56_トルコ
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録音年
1974年12月