おしら様信仰とインドの比較

DAT番号
22
曲・解説順番号
2
曲名・解説タイトルよみ
オシラサマシンコウトインドノヒカク
解説者
小泉文夫
注記2
解説:おしら様信仰は下北半島のどこの部落でも民間に根強く生活化されているということが、今回の調査で、統計的に明らかになってきた。おしら様信仰のなかで特に興味ある点は、人間の種を宿すために馬を借りてくるという考え方である。仏教や神道とは異なり、日本の生活のなかに昔からある土俗信仰、例えば道祖神などにしても、人間の性器を祭るということと結びついており、そこに馬頭観音(馬の頭を祭る観音)も入ってくる。おしら様信仰でも、馬と人間で、五穀豊穣と結びついて、豊かな子孫の繁栄を願うという考え方と共通したものがある。これは、日本ばかりではなく、東南アジアにもよく似た信仰がある。特に、インドでは、王宮の立派な儀式として、馬と人間とで子孫の繁栄を願うということが行われている。日本の道祖神や馬頭観音と同様に、そういうものが石に彫られて神社の中で祭られ、大勢の人が今日でも信仰している。そういうことから、これは、単に下北半島だけでなく、また東北だけでなく、もっとに広くアジアのなかで行われている民間信仰との繋がりが考えられて大変興味深い。[録音内容記録メモに「Iの1」「(2)」「種目」「解説」「曲名」「おしら様信仰とインドの比較」「時間」「2'15"」「演唱者」「小泉文夫」と記載。]
分類番号
koizumi00_日本koizumi021_北海道地方、東北地方koizumi02_わらべうた、民謡、民俗芸能
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録音年
1963年